2021年02月15日 (月)
2021年2月8日(月)
褥瘡ケアについて 褥瘡委員会
褥瘡発生
褥瘡の発生には高齢者個々の要因以外にも環境や
ケア要因が複雑にからみあっています。
原因
・圧迫→同じ体位での臥床
・ズレ→臥床時、座位時
・摩擦→衣類やリネン、タオル
・全身状態、皮膚状態の低下
加齢に伴い皮膚は薄くなり弾力を失うため、外力に対して
弱くなります。そこに尿・便失禁による、皮膚の湿潤が
加わることで、さらに褥瘡の発生リスクは高まります。
褥瘡の好発部位
圧力や圧迫のかかりやすい骨の突出した部位
仰臥位の場合、後頭部・肩甲骨・ひじ・仙骨部・かかと
側臥位の場合、耳・肩・肋骨部・腸骨部・大転子・ひざ・くるぶし
褥瘡の予防
予防1
体位変換、除圧
ズレの解消
座位姿勢の保持
体圧分散寝具の選択
予防2
尿、便失禁時のケア
通気性の良い寝具の選択
栄養状態の改善
個々の状態に応じた湿潤予防や、全身状態のととのえ方を
変えることが必要となります。
褥瘡の治療
局所治療
滲出液や感染のコントロール
創部の状態に合わせて外用薬やドレッシング材の選択
スキンケア方法
創部の洗浄と感染予防を行い、湿潤環境を保つ。
失禁による汚染を防ぐためフイルム保護や軟膏、
ワセリンで保護する。
褥瘡委員会の毎月の活動
①褥瘡発生状況の確認と対応
(皮膚状態のチェックと対策)
②マットレス、クッションの管理
(自力で除圧ができない方)
褥瘡発生時の対応
・栄養状態の確認、捕食の検討
・排泄間隔や臥床時間が適切かの確認
・離床時、臥床時の姿勢やマット・クッションの検討
除圧マット、クッション使用の注意点
体格、拘縮の状況に適したものを使用しないと
・局所的に圧がかかってしまう
・拘縮の原因となる
・できるADLを妨げてしまう
まとめ
褥瘡の予防と治癒には、皮膚の清潔保持と適切な介助(介護)
迅速な処置(看護)、除圧と姿勢づくり(リハビリ)、栄養
管理(栄養士)が不可欠です。また今回の研修から褥瘡予防を
総合的にみると、水分・食事・排泄・運動の基本的ケアが大切
だとあらためて感じました。これらに、たずさわる多職種の
各委員会が、それぞれ違う視点から取り組み、情報を共有し
チームとしてケアを行うことで褥瘡ゼロという目標に近づくと
思います。
by澤田