Slider

ブログ

令和2年2月の内部研修

2020年02月13日 (木)

2020年2月10日(月)

褥瘡委員会の活動について   褥瘡委員会

 

褥瘡委員会では、スタッフ間で利用者の情報を共有し、

褥瘡予防活動を行ってます。具体的には、

・最適なベッドマットレスを選択する。

・褥瘡の原因を検索し対処・予防する。

・食事の摂取状況を共有する。

(嗜好品や摂取形態の工夫)

 

CIMG4356

 

当荘で多い褥瘡はⅠ度・Ⅱ度です。

Ⅰ度褥瘡の発赤の評価方法

指で3秒押して白っぽく変化したら褥瘡ではありません。

褥瘡になると白っぽく変化しません。発赤に対して行っている

処置は、皮膚保護のフイルムを貼り除圧します。

(発赤が悪化すると表皮剝離や水ぶくれになります。)

 

CIMG4358

 

スキンテアとは?

ぶつかったり擦れたりして手足の皮膚がめくれたり裂けて

しまうことをいいます。

スキンテアは、こんな時に発生します。

・皮膚に貼った絆創膏などのテープをはがした時。

・車椅子の移動時などに手足が擦れた時。

・入浴や体をふいたときにタオルなどで擦れた時。

・ベッドの柵などに手足をぶつけた時。

・介助や降車の手助けなどで腕をつかんだ時など。

スキンテアの処置

・水道水で洗浄し止血する。

・めくれた皮膚を戻してステリを貼り付ける。

・感染予防のために抗菌薬塗布し防水テープを貼る。

ステリは1週間程貼っておきます。治癒するまで入浴時も

剥がしません。

 

CIMG4354

 

浸軟

浸軟とは一般に言う、ふやけです。尿を大量に吸収して角質が

白色に膨らみ角質がバラバラになって、剥がれやすくなり水分

の蒸発を防げなくなります。見た目は湿っていますが浸軟は、

ドライスキン状態です。

また浸軟した皮膚が壊れたらIAD(失禁関連皮膚障害)を

起こします。便はアルカリ性+消化酵素、尿は弱酸性ですが

時間が経過した尿はアルカリ性になって皮膚に刺激を与えます

つまり浸軟を見つけたら排泄物の刺激によるIADを起こさ

ないようにすることが大切です。浸軟は皮膚の水分が蒸発

しやすい一方、尿や便の成分が染み込みやすくなっています。

そこで洗浄と保護が大切です。

IADの対策として

・皮膚の清潔(入浴・弱酸性を保つ)

・保湿(ワセリンローション)

・保護(皮脂膜の代用となる撥水効果のある保護剤の検討)

排泄物による浸軟を見つけたらまずは、擦らずにぬるま湯で

洗い、やさしく押さえ拭きをし(角層を壊さないため)

アズノールを塗布します。広がらないために浸軟を起こして

いる部分だけでなく広範囲で塗布します。また排泄チェック

を、こまめに行うようにします。

 

CIMG4357

 

褥瘡委員会の今後の活動目標

・皮膚トラブルによる苦痛を減らし、利用者の笑顔を引き

だします。

(痛みを訴えられる利用者は少ないが、訴えられない

だけかもしれない。)

・コスト意識を持ちます。

(老健は病院と自宅の中間的な立ち位置で、処置代は施設側

が負担となるため、なるべく最小限という意識。)

・治療的スキンケアから予防的スキンケアへ移行します。

(繰り返してる方のスキントラブル{褥瘡・IAD}を

なくします。)