2020年08月18日 (火)
2020年8月11日(火)
「非常災害時の対応について」 統括部長 工藤 喜代彦
・災害時のデマを考える。
新型コロナウイルスに関して。
総務省は2020年6月19日に「新型コロナウイルス感染症に
関する情報流通調査」の結果を発表しました。
調査は15歳~69歳の男女2000人を対象として、5月13
日、14日にウエブアンケートで実践。新型コロナウイルス感染
症に関するデマ・フェイクニュースの実態を把握し、今後の対策
をする際の参考となる情報を得る目的で行われた。
「新型コロナウイルスに関する間違った情報や誤解を招く情報」
を調査。
(具体的な17の新型コロナウイルスに関する間違った情報や
誤解を招く情報は以下のとおり)
1新型コロナウイルスは熱に弱く、お湯を飲むと予防に効果が
ある。
2お茶・紅茶を飲むと新型コロナウイルス予防に効果がある。
3こまめに水を飲むと新型コロナウイルス予防に効果がある。
4納豆を食べると新型コロナウイルス予防に効果がある。
5ニンニクを食べると新型コロナウイルス予防に効果がある。
6ビタミンDは新型コロナウイルス予防に効果がある。
7花こう岩などの石はウイルスの分解に即効性がある。
8漂白剤を飲むとコロナウイルス予防に効果がある。
9新型コロナウイルスは5Gテクノロジーによって活性化
される。
10日本で緊急事態宣言を出し、2日にロックダウン(外出
禁止)。
11日本政府が4月1日に緊急事態宣言を出し、2日にロック
ダウン(外出禁止)を行う。
12日赤病院が「コロナ病床が満床」「現場では医療崩壊の
シナリオも想定」といった発表を行った。
13トイレットペーパーは中国産が多い為、新型コロナウイルス
の影響でトイレットペーパーが不足する。
14武漢からの発熱症状のある旅客が、関西国際空港の検疫検査
を振り切って逃げた。
15新型コロナウイルスについて、中国が「日本肺炎」という
呼称を広めようとしている。
16新型コロナウイルスは、中国の研究所で作成された生物兵器
である。
17死体を燃やした時に発生する二酸化硫黄(亜硫酸ガス)の
濃度が武漢周辺で大量に検出された。
この17例のうち、1つでも見たり聞いたりしたと答えた人の
割合は72%で、およそ4人中3人が新型コロナウイルス感染
症に関する間違った情報や誤解を招く情報に触れていた。
年代別にみると20代~30代の接触度が比較的高く50代~
60代の接触度が比較的低かったものの、全年代的に新型コロ
ナウイルスに関するフェイクニュース・デマ情報に接触してい
る傾向が見られている。
これらの17例のうち、1つでも「正しい情報だと思った・
情報を信じた」人の割合は28.8%で「正しい情報かどうか
わからなかった」と答えた人で見ると割合は76.7%で多く
の人がコロナに関する情報の真偽が判断できなかったという
傾向が見られた。また若い年代ほど共有・拡散経験が高い傾向
が見られた。
間違った情報や誤解を招く情報を見聞きした時、どれだけの人
が真偽を確認しようとしたか、真偽を確認した経験については
「真偽を調べることが多かった」が30.5%、一方で「真偽
を調べない方が多かった」が49.1%となった。
真偽の確認について、どんな方法を使ったか?
・テレビによる情報を確認した。42.6%
・検索サービスを利用して、その情報について他にどのような
意見や反応があるか調べた。32.4%
・政府による情報を確認した。25.4%
まとめ
この結果からどんなことが見えてきたのか、総務省は、この
ように分析している。
・政府による新型コロナウイルスに関する情報発信は、信頼度
は高いものの利用度が低いことから、情報配信方法を工夫する
ことにより利用度を高める必要がある。
・SNSは、新型コロナウイルスに関する情報流通全般の対応に
ついての評価が低いことから、信頼度を高める工夫や、透明性
を高める工夫、ファクトチェック結果を届ける工夫などを行っ
ていくことが期待される。
・若い年代ほど間違った情報や誤解を招く情報を信じてしまった
割合や、拡散してしまった割合が高くなる傾向が見られたことか
ら、特に若い年代に対してリチラシ―向上の取り組みを充実させ
ていくことが必要であると分析している。
※ファクトチェック
情報の正確性・妥当性を検証する行為。(事実検証)
※リチラシ―
適切に理解・解釈・分析し改めて記述・表現する能力。
最後に
デマを書き込む人は、ドーパミンを求める生理的な欲求にした
がっている以上、止めることができません。また勘違いして間
違った情報を書き込んでしまう人も後を絶たないでしょう。
そういう状況下で重要なことは、とにかく拡散を止めることで
す。したがって怪しい情報が流れてきたときには、少し立ち止
まって、たとえ自分だけでも周囲にシェアしないという姿勢が
とても重要です。
※ドーパミン
感情・記憶・思考・理性・意識・理解などの心の機能に関与
している。やる気を引き出す以外にも様々な効果や効能があ
るといわれている。人が楽しい、嬉しいと感じるのは、ドー
パミンがうまく分泌されていることが影響している。